求人票の見方2026|ブラック保育園の7つのサインを見破る
「月給18万〜35万円」——この一行を見て、あなたは何を感じるでしょうか。
「けっこう上、行けるかも」と思ったなら、まだ求人票の読み方を知らないかもしれません。この「18万〜35万」という幅広レンジには、離職率の高さ・基本給の低さ・みなし残業の多さ——ブラック園のサインがギュッと詰まってる可能性があります。
求人票はね、求人を「出す側」が自分に都合よく書いてる広告です。鵜呑みにしたらだめです。
でも安心してほしい。ブラック保育園の求人票には、ほぼ必ず決まったパターンの「サイン」が出ます。今日はそれを7つ、具体的な言い回し・数字の違和感まで踏み込んで全部公開します。
読み終わる頃には、求人票を5秒眺めただけで「これはヤバい」「これは安全」がだいたい分かるようになっているはずです。
先に言っておくと——求人票で全部は分からない。でも「7割」は分かる
正直な話をしておきます。
求人票だけで「完全に安全な園」を見抜くのは無理です。園長の性格・人間関係・実際のシフトのきつさ——こういうのは中で働いてる人にしか分かりません。
でも、「地雷園」を避けることは求人票だけでも7割できます。ブラック園はブラックな理由があるから、求人票の書き方にそれが滲み出るんです。
ここから、私(先生)が転職4回と後輩たちの失敗談から拾い集めた「7つのサイン」を順番に解説していきます。
サイン1:みなし残業(固定残業代)が異常に多い
ヤバい表現の例:
月給24万円(みなし残業代45時間分 6万円を含む)
最初にこれです。一番多い落とし穴。
「月給24万円」と見えるけど、中身は基本給18万円+みなし残業6万円。つまり、毎月45時間のサービス残業が既に給与に織り込まれてる、ということなんです。
これね、Aさんだけの話じゃないんですよ。何人も同じ経験してます。
みなし残業の見方——3つのチェックポイント
- 何時間分が含まれてるか(20時間までならグレー、30時間超はほぼ赤信号、45時間超は確定アウト)
- 「それ以上働いた分は別途支給」の記載があるか(なければ違法の可能性大)
- 基本給はいくらか(みなし残業を引いた金額で見る)
保育士の平均残業時間は月10〜15時間くらい。みなし30時間超えたら、その園は残業が日常化してると思って間違いない。
サイン2:給与レンジが広すぎる(月額18万〜35万など)
ヤバい表現の例:
月給 180,000円 〜 350,000円
冒頭で触れたこれ。
給与レンジが17万円も開いてる求人、どう読むと思いますか?正解は、「上限は園長クラス、下限は新卒」です。つまりあなたに提示されるのは、ほぼ確実に下限の18万円側。
でも求人広告の表示では「35万」が目に飛び込むようになっているんです。これが広告の罠です。
給与レンジの目安
| レンジ幅 | 判定 |
|---|---|
| 3万円以内 | 普通(経験年数で段階あり) |
| 3〜5万円 | やや注意(役職手当込みの可能性) |
| 5万円超 | 警戒(上限は管理職・下限は新卒) |
| 10万円超 | ほぼ地雷(実態を隠してる) |
Bさんのこの冷静さ、大事なんです。「いつ、どんな条件で上限に届くか」が書いてない給与レンジは、ほぼ飾りです。
サイン3:求人が常に出ている(離職率の代理指標)
これは求人票そのものじゃなくて、求人票の「存在の仕方」を見るサイン。
同じ園の求人を、あなたが転職活動を始めた1ヶ月前にも見た。今も出てる。3ヶ月後にも出てる。これは離職率の高さの代理指標です。
園の定員規模にもよるけど、正社員の求人が半年以上連続で出てる園は、人がすぐ辞めてると思って間違いない。
確認のコツ
- 複数の転職サイト(レバウェル保育士・ほいく畑など)で同じ園を検索
- 「この園、前にも見たな」と思ったら要注意
- Googleで「園名 求人」と検索して、過去の求人情報の残骸を探す
これね、一番正直なサインです。どんなに求人票をキレイに書いても、人がすぐ辞めるという事実は隠せない。
サイン4:「アットホーム」「家族のような職場」の頻出
ヤバい表現の例:
当園はアットホームな雰囲気で、スタッフ同士が家族のように支え合っています。
お待たせしました、超有名な地雷ワードです。
「アットホーム」「家族のような」——この言葉が求人票に出てきたら、身構えたほうがいい。別にこの言葉自体が悪いわけじゃないんですが、本当にアットホームな職場は「アットホーム」って自分から書かないんですよ。普通に働きやすさが伝わるから、わざわざ言う必要がないんです。
わざわざ書いてくる園は、だいたい以下のどれか:
- 他に書くことがない(給与・福利厚生で勝負できない)
- 家族という名目でサービス残業や休日出勤を求めてくる
- 園長がワンマンで、家族=従わせる対象と思ってる
Bさん、よく回避しました。
他の「注意ワード」
- 「やりがいのある職場」(=給与が低い可能性)
- 「風通しの良い」(=言いたいこと言ったら怒られる可能性)
- 「若手が活躍中」(=ベテランが辞めてる可能性)
- 「熱意のある方歓迎」(=ブラック耐性を求めてる可能性)
サイン5:福利厚生が曖昧 or 不足
ヤバい表現の例:
福利厚生:各種社会保険完備、制服貸与
これだけ。たったこれだけしか書いてない園。
社会保険完備は福利厚生じゃない。法律で加入義務があるから当たり前のことなんです。それをわざわざ書いてアピールしてる時点で、書くことがないって白状してるようなもの。
ちゃんとした園が書いてること
- 借り上げ社宅制度(○○万円/月 補助)
- 住宅手当(金額明記)
- 処遇改善手当(金額明記)
- 退職金制度(何年以上勤務で支給)
- 産休・育休取得実績(「取得率◯%」と数字で)
- 有給取得率(数字で)
- 健康診断・人間ドック補助
数字で書ける園は、数字で書く。書いてない園は、書けない理由がある。
サイン6:勤務時間が曖昧(シフト制・応相談)
ヤバい表現の例:
勤務時間:7:00〜20:00の間でシフト制(応相談)
保育士の仕事はシフト制が普通だから、シフト制自体は悪くない。問題はこの書き方。
「7:00〜20:00の間で」って、13時間の間で自由にシフト組みますよって意味だけど、具体的に何パターンあるのか書いてない。これは、その時々で園の都合に合わせてシフトが動く可能性が高い。
ちゃんとした園の書き方
勤務時間:
早番 7:00〜16:00
日勤 8:30〜17:30
遅番 10:00〜19:00
※週ごとに変動、月初に翌月シフト決定
こういう風にパターンが明記されてる園は、運営がちゃんとしてる。逆に「応相談」「シフト制」だけで済ませる園は、急なシフト変更・早番連続・残業前提のシフトが発生しやすい。
サイン7:給与に加算手当が含まれている(基本給が低い)
ヤバい表現の例:
月給 22万円(基本給 168,000円+処遇改善手当 20,000円+賞与前提手当 12,000円+各種手当 20,000円)
見た目22万円なのに、基本給は16.8万円。
これが地味に大きい問題を生むのは、賞与(ボーナス)と退職金が基本給ベースで計算されるからです。
なぜ基本給が大事か
- 賞与:基本給の◯ヶ月分(例:年4ヶ月なら16.8万×4=67.2万円)
- 退職金:基本給に勤続年数・係数をかける
- 残業代:基本給を時給換算して算出
つまり、手当をいくら積んでも、基本給が低いとボーナス・退職金・残業代が全部低くなる。
基本給は20万円以上が目安。これを下回る園は、長く勤めるほど損する設計になってる。
求人票の「本当の」読み方——基本給・月給・総支給の違い
7つのサインをひと通り見たら、最後に読み方の基本をもう一度整理しておきます。
| 項目 | 意味 | チェックポイント |
|---|---|---|
| 基本給 | 手当を除いた素の給与 | 20万円以上あるか |
| 月給 | 基本給+固定の手当 | みなし残業が含まれてないか |
| 総支給 | 月給+変動手当(残業代など) | これで額面比較してはダメ |
| 手取り | 総支給から税金・社保を引いた金額 | 額面の75〜80%が目安 |
求人票を見たらまず「基本給」を探す。これが全ての基準になる。書いてない園は、書けない理由があると思っていい。
最終チェックリスト
求人票を見つけたら、以下の7項目を順番に確認してほしい。
- 基本給は20万円以上か(手当込みの月給に騙されない)
- みなし残業は何時間分か(30時間超は要警戒)
- 給与レンジは3万円以内か(広すぎる場合は下限で計算)
- 同じ園の求人が半年以上出続けてないか
- 「アットホーム」系の抽象ワードで埋まってないか
- 福利厚生に具体的な数字があるか
- 勤務時間のパターンが明記されてるか
この7つを満たす園は、求人票の段階ではかなり信頼できる。
でも、求人票の外にある情報こそ決め手になる
ここまで求人票の読み方を7つのサインで解説してきました。でも正直に言うとね、求人票に書いてないところに本当の情報があります。
- 実際の離職率は何%か
- 園長はどんな人か
- 有給は本当に取れるか
- 人間関係の現状は
こういう「内側の情報」は、求人票には絶対載らない。でも、保育士専門の転職エージェントは内側の情報を持ってる。
私が何人か後輩に紹介してるのが「レバウェル保育士

」なんです。
ここの強みは、求人票に書いてない情報の開示量。「この園は平均離職率が◯%です」「前任者が辞めた理由は人間関係でした」「園長は△△タイプなので合う合わないがあります」——こういう、エージェントにしか掴めない情報を教えてくれる。
しかもLINE相談できるから、「この求人のこの表現、大丈夫ですか?」って気になったタイミングで聞ける。今日の7つのサインで気になった求人を、そのままLINEで相談してみる——これが一番賢い使い方です。
まとめ——求人票は「広告」、読み解く目があなたを守る
7つのサインをもう一度だけ振り返ります。
- みなし残業が異常に多い(30時間超は警戒)
- 給与レンジが広すぎる(下限を見る)
- 求人が常に出ている(離職率の代理指標)
- 「アットホーム」「家族のような」の頻出
- 福利厚生が曖昧 or 不足
- 勤務時間が曖昧(シフト制・応相談)
- 給与に加算手当が含まれている(基本給が低い)
求人票はね、書き手が自分の都合で書いた広告です。広告に騙されないための目を、あなたは今日、7つ手に入れました。
求人票を読む力は、保育士人生を守る力だと私は思います。
今日の7つをチェックリスト代わりに、次の求人を見るときに一つずつ当てはめてみてほしい。必ず、見える景色が変わるから。
求人票のブラックサインについてよくある質問
求人票のヤバいサインは何個ある?
みなし残業・給与レンジ・常時募集・アットホーム等の7サインで地雷の7割は弾けます。
①みなし残業45時間超、②給与レンジ広すぎ(10万円超)、③求人が常に出ている、④「アットホーム」「家族のような」連発、⑤研修制度の記載なし、⑥写真がない、⑦福利厚生が曖昧、の7つで地雷の7割は弾けます。
みなし残業何時間からヤバい?
20時間まではグレー、30時間超はほぼ赤信号、45時間超は確定アウトと判断します。
保育士の平均残業は月10〜15時間。みなし20時間ならグレー、30時間超は残業日常化のサイン、45時間超は労基法の上限スレスレで「毎月限界まで残業させる」宣言。基本給を逆算して必ず確認しましょう。
給与レンジ「18万〜35万」は危険?
10万円以上の幅は「上限管理職・下限新卒」を意味するためほぼ地雷と判断していいです。
提示されるのは下限の18万円側がほぼ確定。広告で目立つ35万円は管理職クラスの数字で、主任になるのに7〜8年かかる園もあります。レンジ3万以内が普通、5万超で警戒、10万超は実態を隠している可能性大。
「アットホーム」が地雷ワードな理由は?
本当にアットホームな職場は、わざわざ自分から「アットホーム」とは書かないからです。
「アットホーム」「家族のような」が頻出する求人は、それしかアピールできない職場の可能性。普通に働きやすければ研修制度・福利厚生・賞与で勝負できます。雰囲気で釣る求人は中身が薄い傾向があります。
離職率は求人票で見抜ける?
同じ園の正社員求人が半年以上連続で出ているかどうかで、離職率は間接的に見抜けます。
求人票そのものではなく「求人の存在の仕方」を見ます。複数の転職サイトで同じ園を半年以上見かける場合、人がすぐ辞めている代理指標。Google検索で過去の求人情報の残骸を探すのも有効です。